完全主義の落とし穴
重要性 | ★★★★★(高) | 実践難易度 | ★☆☆☆☆(易) |
質問などを受けていると、本当にたくさんの勉強方法があるんだな?と感心することが多いです。
ただ、その中で私が危険を感じる勉強法を1つ紹介させて
いただきます。それは、”完全主義・勉強法”です。
それは、「挫折と飽きの克服法」という内容です。
すなわち、テキストを前のページから順番どおりにやっていき、そこまでが全て理解できなければ、
次のページに進んでいかないという勉強法です。
精神分析の世界では、真面目かつ強迫的で完全主義の人を「肛門性格」といっています。
子供が自分でオマルに排泄することが出来たとき、自立の快感を味わうというフロイトの
理論をもとにした性格モデルです。
このとき子供は、自立の感覚に縛られ「何でも自分で出来るようにしなければいけない」
「何でも自分が完璧に出来る」という感覚に陥るといいます。
その意識が極端で、大人になっても持続している人が、精神分析の世界で言う「肛門性格」なのです。
これは、誰にでも少しは備わっている概念で、勉強をする上でも知らず知らずのうちに
影響がでてしまう恐れがあるものです。完全主義は勉強を非効率にします。
元来、勉強というのは全体像が見えないと、わからない箇所が山ほどあるものです。
ですから、わからない箇所がでてきたとしても、いったん考えてわからなければ飛ばす
勇気を持ってほしいと思います。
要は、「つまみ食い読書術」をマスターすることです。つまり、重要な部分だけを
徹底的に読むやり方で、そこだけをどんどん読んでいきます
具体的には、太字や赤字で説明されている部分、重要マークがついている部分ばかりを、
まずは重点的に読み進めていくのです。
そうすると、短い時間でまずは大きな全体像をつかむことができます。そこから徐々に
細かな部分を肉付けしていけば良いのです。
また、その時にどうしても気になる箇所が出てきた場合は、付箋を貼っておき後ほど
そこを調べるようにすれば良いと思います。
勉強法は、千差万別ですが、工夫次第でどんどん効果的、効率的になっていきますので、
工夫を積み重ねてみてください。
このお話は、和田秀樹さんの著書などを参考にさせていただきました。
◆ 要点整理 ◆
□ まずは、テキストの赤字や太字ばかりを重点的にすること
□ 短い時間で全体像をつかんでしまうこと